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「伊勢神宮」と言えば、日本で最も格式の高い宮であり、『日本の国民みんなの氏神様』とも言われている特別な神社です。
そんな場所だけに、他の神社とは異なるところが色々とあり、伊勢神宮の本来の呼び名も「神宮」であり、そこに地名を加えて「伊勢神宮」と呼ばれているのです。
ではこのように特別な伊勢神宮だからこそ、ほかの神社には必ずあるのに伊勢神宮にはないものとは、いったいどのようなものでしょうか?
伊勢神宮とは
日本国民ならだれもが知る伊勢神宮は、正式名称は「神宮」ですが、ほかの「神宮」と区別するために、地名の『伊勢』が前に付けられて呼ばれています。
伊勢神宮は天照大神を祀る内宮と、豊受大御神(とようけだいじんぐう)を祀る外宮から成り立っています。
このほかにも三重県内に全部で125もの社宮があり、その総称が「神宮」となっているのです。
伊勢神宮では、まず手水舎で手と口を清めて穢れを取り、外宮から参拝し、そのあとで内宮を訪れるのが正式な参拝方法です。
昔から伊勢神宮へのお参りをするなら、『穢れた状態では参拝してはならぬ』と言われていたほど神聖な場所なので、参拝のマナーは守りましょう。
境内では、ペットや飲食をするのも禁止なので注意してください。
そしてお参りをするときには、参道の中央を歩くのではなく、外宮では左側を、内宮では右側を歩くという決まりがあります。
そんな格式の高い伊勢神宮ですが、通常の神社にあるのに伊勢神宮にはないものが5つもあるのです。
それはいったいどのようなもので、なぜなのでしょうか?
伊勢神宮にないもの:狛犬
どの神社や寺などの本殿前の左右に、普通は鎮座している狛犬ですが、それが伊勢神宮には存在していません。
実は狛犬は、もともと中国から伝わったもので、魔除けの意味があり、これが江戸時代以降に日本に伝わりました。
それによって日本の神社や寺では、魔除けの意味で江戸時代以降に境内に狛犬を設置するようになりました。
ところが伊勢神宮は、今から約2000年前に創建されており、その頃には狛犬を置くという風習がなかったわけです。
その時からの歴史を守り、今でも伊勢神宮に狛犬はないのです。
伊勢神宮にないもの:おみくじ
伊勢神宮にはおみくじがありません。
なんだかちょっと残念な気がしますが、その理由は狛犬と同じで、創建された時代にはおじくじというものはありませんでした。
おみくじは一種の私幣(天皇以外のものが神社に捧げるお供え)と考えられ、天皇以外のものが私幣を捧げることを禁じる制度が古くからあったことにも起因しています。
また昔から多くの庶民にとっては、一生に一度「お伊勢参り」をすることが夢であり、憧れであり、徒歩で遠路はるばる伊勢神宮を目指して、やっとの思いで伊勢詣でを実現させることができていたのです。
そんな時代の人々にとって、無事に伊勢神宮にたどり着けること自体が非常にラッキーなこと、『大吉』だと考えられていたので、おみくじを引く必要もなかったのです。
また伊勢神宮は、皇室の先祖神でもあるため、昔は皇室の方々しかお参りができませんでした。
国民を守ってくださっている伊勢神宮の神様に対し、庶民が自分の願いを祈願したり、自分の運勢を占うようなおみくじを引くことも、神様に対して失礼であり、できない場所でもあったのです。
伊勢神宮にないもの:注連縄
注連縄が伊勢神宮にないのも、同じく注連縄が使われるようになる以前から伊勢神宮が存在し、その習わしを今に引き継いでいるからです。
伊勢神宮に注連縄はないのですが、その代わりに「榊」が使われています。
「榊」は人と神との境を意味する植物であり、また年中青々としているので、神の霊が宿る特別なものでもあるのです。
伊勢神宮は注連縄が存在しなくても、その全体が神域であり、鳥居や榊によって結界を作って聖域が守られているのです。
伊勢神宮にないもの:鈴
普通、神社では社の上からぶらさがっている大きな鈴を鳴らして、神様をお呼びしてお参りをします。
ところが伊勢神宮には、この鈴がないのです。
こちらも上記狛犬、おみくじと同じく、伊勢神宮が創建されたころには、このような鈴は存在していなかったため、その頃からの歴史を引き継いでいるのです。
また伊勢神宮は、昔はあまり個人的なお願いをする場所ではないとされていました。
内宮は家内安全や心願成就などのお願いを祈祷してもらえるようですが、外宮はお願いをする場所ではなく、今までの色々なことに対する感謝をする場所とされているのです。
普通の神社で神様を呼ぶ鈴は伊勢神宮にはありませんが、お参りの前に心を込めて柏手を打つことが、鈴を鳴らすのと同じく神様にお参りを知らせる合図となっているのです。
そして伊勢神宮では、できることなら個人的なことではなく、みんなのためのようなお願いをするのが賢明です。
伊勢神宮にないもの:賽銭箱
伊勢神宮に賽銭箱がない理由も、伊勢神宮では古くから、天皇以外の者が神様にお供え物をすることを禁じていたせいなのです。
つまりお賽銭も一種のお供え物という解釈で、昔からお賽銭を入れてお願いをすることは、伊勢神宮では行われていませんでした。
また本来は皇室のみがお参りする場所であったため、賽銭箱など置いていなかったのです。
したがって、無理やり伊勢神宮のどこかに賽銭としてお金を置いたり、神殿に投げ入れようとしないことです。
ただし同じ伊勢神宮の内宮、外宮以外で賽銭箱が設置されている神宮があれば、そちらで献金されるとよいでしょう。
賽銭は、本来は神様への感謝を表すものではありますが、気持ちを込めて神様にお祈りさえすれば、神様に受け止めてもらえるでしょう。
まとめ
日本国民を守護している伊勢神宮は、格式が高くその歴史も長いのです。したがってかつては皇室しか参拝が許されていなかったこともあり、普通の神社とは違い、伊勢神宮にはないものがいくつかあるのです。
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掲載元:他の神社にあって『伊勢神宮にはないもの』5つの不思議な意味とは?
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