スピリチュアブレス
こんにちは。21歳の現役バックパッカー「ずい」こと豊嶋涼太朗と申します。
現在、ぼくはフランス-スペイン間約780㎞にわたる「サンティアゴ巡礼」の真っ最中です。
本日13日目の徒歩を終え、アルベルゲ(巡礼宿)にてこちらの記事を執筆中です。「サンティアゴ巡礼」の概要などについては以前の記事を参考にしていただくとして、今回は「サンティアゴ巡礼」の一般的な目的や、キリスト教徒でない自分がどうして「サンティアゴ巡礼」をしようと考えたのか、そのきっかけなどについてお話ししていきます。
それでは、今回もどうぞよろしくお願いいたします。
サンティアゴ巡礼の一般的な目的
キリストの使徒のひとり、聖ヤコブ(スペイン語名:サンティアゴ)のお墓が見つかったことに起源をもつ「サンティアゴ巡礼」。9世紀に始まったその巡礼は、12世紀には50万人以上のペリグリーノ(巡礼者)が総本山「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」を訪れるようになり、現代にも語り継がれるものとなっています。
巡礼路であることから、そもそもは宗教的意義から巡礼する方も多かったものの、現代では目的も多様化。旅行や休暇を利用しての巡礼、運動のためとさまざまです。
ペリグリーノの大半はキリスト教徒、つまりはクリスチャンです。宗教のことが絡むと堅苦しく、人によっては「胡散臭い」と感じてしまうのは日本人の悪い癖ですが、ペレグリーノに多い欧米の人にとって、キリスト教はより彼らの生活に根差したもの。宗教的意義だけというよりも、旅行、レジャーの意味を兼ねて巡礼している方が多い印象を受けます。
ちなみに、アジア系だとペリグリーノは韓国の方がほとんど。韓国にはキリスト教徒が多く、全人口の約3割がクリスチャンであるといわれます。ぼく自身も、韓国人に間違えられることが多いです。
自分のサンティアゴ巡礼の目的
「巡礼路を歩いている」と言うとよく尋ねられますが、ぼく自身はクリスチャンではなく、無宗教であると自覚しています。
クリスチャンでもない自分がどうして巡礼路を歩くのか。1日目の手記に目的を記していましたので、そちらをご紹介させていただきます。
旅での感謝を「サンティアゴ巡礼」という場で示す
早いもので、日本を出て5か月。毎日が学びの連続ですが、なかでもぼくが最も強く感じているのが「旅は人との出会いで彩られるもの」だということ。これまでたくさんの観光地をめぐり、たくさんのアートを鑑賞してきましたが、いちばんに思い浮かぶ記憶というのは、人との出会いであったり、交流であったり。
もちろん嫌な思いもしました。しかしそれよりも感じるのが、人の温かみです。たくさんの人に助けられ、ぼくは今、スペインの地を歩くことができています。もう2度と会うことはない。そのはずなのに、現地の方々はぼくにありったけの笑顔で、ありったけの優しさで接してくれました。
そうした優しさを一身に感じてきたからこそ、ぼくはこの「サンティアゴ巡礼」という場で、彼らと同じようにありたい。一期一会の出会いを大切にして、一度の出会いが相手にとって心地よいものであってほしい。そうした想いを抱きながら、ぼくは毎日、道で会う人に元気で挨拶するようにしています。
その場その場に出会う人に、精いっぱいの笑顔で応える。そのことこそ、ぼくが今まで出会った人たちに対する恩返しにもなると思うから。
「自分」という存在をとことん突き詰めていく
「サンティアゴ巡礼」では、毎日7-8時間ほどかけて巡礼路を歩きます。時に他のペレグリーノとおしゃべりすることはあるものの、大半はひとりです。当然、さまざまな考えが浮かびます。
考え事は、しようもないことから、ちょっと真面目なことまで。帰国をしたらどう暮らしていこうか、将来自分は何をしたいのか、そのために何をすべきか。毎日考えることは尽きません。
浮かんできた考えをこちらで表現するのは、どうも難しそうです。笑ですがどうやらぼくは、考え事をするのが好きみたいで。巡礼を通して己と向き合い「自分」という存在について考え抜くことは、ぼくが今回の「サンティアゴ巡礼」において、最も重要にしていることです。
サンティアゴ巡礼をやろうと思ったきっかけ
一言で言えば「なんとなく」これに尽きると思います。毎度こんなふんわりとした理由で申し訳ないです。笑
しかしながら、ユーラシア大陸を横断すると決めた当初から「インドに長期滞在すること」「サンティアゴ巡礼をすること」こちらの二つは、自分の目標としてありました。もしかするとこれが「神の思し召し」だったりするのかもしれませんね。
地元である香川県に「お遍路さん」があることも、ぼくの気づかないところで関係しているかもしれません。(現に日本の八十八か所巡りは”Japanese Camino”としてこちらでも知られています。)
歩き始めて現在の心境
現在巡礼をはじめて13日目を終えたところですが、本当に、毎日が充実しています。
起きて、歩いて、食べて、寝る。たったそれだけのことなのに、毎日いろいろな出会いがあり、発見があります。スマホのメモアプリは、毎日浮かんできた考えでいっぱい。時にはこれまでの旅を思い返したりしながら、一日に30㎞から40㎞を歩いています。
旅の最期にこの「サンティアゴ巡礼」を選んでよかった。そうした思いと、今までの旅を支えてくださったみなさんに感謝の気持ちを抱きながら、毎日のスペインの景色に感動し、一歩一歩、スペインの大地を踏みしめています。
まとめ
今回は「サンティアゴ巡礼」についての一般的な目的や、ぼくが巡礼を志した理由について、お話させていただきました。
重ねて申し上げますが、ぼくは本当にこの「サンティアゴ巡礼」で、価値のある時間を過ごさせていただいています。今回の巡礼こそ、ぼくの旅の集大成。一日一日を噛みしめて、そしてなによりも楽しんで、巡礼を進めていきたいです。
掲載元:サンティアゴ巡礼の目的について|約800kmをなぜ一人で歩こうと思ったのか?
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