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⒒ 宇宙連合

愛知ソニア プロフィール ブログ ピグの部屋 

 私たちは、かなり混乱していました。はじめのうちは、大きな過ちを犯したことに、まったく気づかなかったのです!

 ―― イナンナは語る  ――

 

 ウエストスター 

 

 アンツが会議からの帰途にニビル星へと戻るや否や、地球の空は異変に見舞われた。ひと筋の白い光が空を横切り、天の川を模したかのような壮大な光景が展開された。この光の正体は、地球全域を精密にスキャンする巨大な装置、me(メ)から放たれるものだった。この装置は、コピー機が紙を読み取るように、一本の光線を使って、空から地上に至るまでのすべてを隅々までスキャニングする、宇宙連合の先進技術の現れであった。

 

 イナンナたちがニンフルサグの女神会議からの帰路に就いていたその時、突如として上空に帯状の光が現れ、イナンナの頭上で静止した。次の瞬間、赤いランプが点滅し、ビープ音が鳴り、ニンフルサグとイナンナの上で赤い光が停止した。

 

 宇宙連合総司令官ソ・ラーラの声が、動けないイナンナたちの耳元で囁かれた。「直ちに出頭せよ!」シュルバクの神殿にいた他の女神たちは、その声を聞くことができず、スキャナーの存在にも気付かなかった。出頭せよとの命令を受けた途端、彼女たちは急激に回転するスパイラルに巻き込まれ、タイムトラベルが始まった。頭が割れそうなほどの衝撃を受けながらも、イナンナは次の瞬間には、宇宙連合の母船ウエストスターに到着していた。

 

 イナンナが光の体となり、ウエストスター内に現れた瞬間、彼女は再び物質の形を取った。ウエストスターは銀河の西端にある星ではなく、球形の巨大な母船、すなわち異次元に存在する巨大なUFOだった。ここでは、全てが視覚の限界を超え、形や色を持たない。イナンナはヒーリングチェンバーへと案内され、ウエストスター特有の新しいローブを受け取った。この銀とブルーの液体光で覆われたローブは、着用することで自身の周波数を高め、母船内で必要とされる周波数を保つ波動調整衣であった。

 

 ウエストスターでは、ユニフォームの型によって役割や階級が定められていた。新たなローブに身を包んだイナンナがウエストスターの核心部に位置するアトリウムへと導かれた。その場所は壁も天井もない、ただの透明な空間だったが、イナンナは自らのセンサーでその広がりを感じ取ることができた。アトリウムは、何百もの階層によって形成された壮大な空間で、各エリアはmeのバブルのようなシールドで隔てられており、多様な惑星から来た生命たちが共生していた。

 

イナンナはアトリウム中央の司令官チェンバーへ案内された。その場所は、通常、総司令官ソ・ラーラ、アシュター、ヴァイアーレス、トーリン、アラールのような最高位のコマンダーたちしか入れない空間だった。部屋に入るや否や、イナンナはニンフルサグを含むアヌ、エンリル、エンキ、ニヌルタ、ネルガル、ウツがいることに驚いた。八名のニビル星人がソ・ラーラ総司令官からの呼び出しを受けていた。静まりかえった空間で、ニビル星人8名は透明の円卓を囲み、ラ・ソーラの現れるのをただ待っていた。

「マルドゥクはなぜここにいないのだろう。彼はスキャニングを免れたのか…」心の中で同じことを考えつつ、全員が緊張した様子だった。不安を感じるイナンナにとって、隣にアヌがいることが少しの慰めだった。

宇宙連合は宇宙の代表たちにより形成されている。銀河系や他次元から来たエンティティは、クリエーターの意図の下で守られている。エンティティたちは宇宙連合そのものであり、ソ・ラーラもクリエーターの僕だった。ウエストスターの階層では、イナンナのようなプレアデス星系や、ニンフルサグのアークトゥルス星系のハイブリッドは、その優れた能力と進化した魂の質で特に認められていた。そして、彼らのようなハイブリッドたちによってニビル星文化は支えられていたのだ。いずれニンフルサグもイナンナも、宇宙連合のメンバーに加わるはずだったが、出頭命令によって彼女たちの運命がどうなるのかは、クリエーターとソ・ラーラ以外誰も知らなかった。

 

 どんな宇宙の存在も宇宙連合といずれ関わる運命にあった。進化のプロセスを経て、宇宙連合へと導かれるようにそれぞれが設計されていたのだ。しかし、問われていたのは、地球でのネフェルたちの行動についてだった。「ニビル星人が地球に移住し、果たして進化したのか、退化したのか?」ソ・ラーラが全員にこの問いを投げかけた。ウエストスターでは、思考が現実になるため、乗組員は明瞭な思考を心がけ、その明確さにより目的を達成していた。また、周波数の範囲とその品質によって秩序が保たれていたが、すべてが有機的に存在する星でもあった。

 乗組員はそれぞれ異なる周波数の光を放つユニフォームを着用し、同じユニフォームを着ることで周波数を共有し、グループマインドを形成していた。彼らはマインドパワーを使って、光よりも速く母船ウエストスターを動かすことができた。この星の住民は、宇宙の隅々から選ばれたエリートたちで、高い周波数を持ち、自然にウエストスターに引き寄せられていた。ウエストスターは、小惑星と間違えられるほどの巨大なマザーシップで、思考の共有によって機能していた。もしウエストスターが宇宙のバキューム、つまりスターゲートを通過する際に、一人の思考が乱れると、マザーシップは崩壊してしまう。そのため、乗組員は高度に進化した存在のみが選ばれ、彼らはソ・ラーラ総司令官の指揮のもと、クリエーターの意志に沿ってウエストスターをナビゲートしていた。
 

 

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