旅するスピリチュアル・カウンセラー竹内ミカ
カウンセリングで「苦労したことがないんです」という相談を受けることがあります。
苦労がないのは素晴らしいことだと思うのだけど、ご本人は人生をサボっているように感じてしまうそうです。
苦労がなくても悩むし、苦労があっても悩む…という風に、いずれにせよ人は悩みを抱えてしまうものですね。
もしかしたら、そこにあるのは
苦労=価値がある
という思い込みかもしれません。
今日は苦労しないと幸せになれないという思い込みについてをブログに取り上げます。
手放すとか、許すではなくて、「やめる」 です。
私たちの思考や行動は、潜在意識に埋め込んだプログラムに基づいて行われています。
なかなか自分で気付くのは難しいことも多いけれど、簡単に見つける方法があります。
それは、周囲の人の言動の中に現れたヒントを見つけていくことす。
私がセラピストを始めた頃、古い友人からも、初めて会う人からも「一人で頑張って大変だね」 と、よく言われました。
数年後、「好きなことを仕事にできていいね」 と言われるようになりました。
世界が変わったのではなくて、私の内側が変わったのです。
これまで、カウンセリングを通じて、本当に多くの思い込みをお聴きしてきました。
「普通はこうするべきと思うんですよ!」 と、ご家族のことを話される方。
「こうするのって、常識じゃないですか?」 と、お友達のことを話される方。
こうして 「より多くの人がそうしている」 ということを理由に誰かを責めるとき、一般化と正当化ということを行っています。
心理学的には、省略・歪曲・一般化という風に呼ばれます。
言葉での表現をあえて省くと、それを聴いた相手は勝手に想像を膨らませていきます。
たとえば半月の写真を見た瞬間に、見えていないもう半分を無意識で補完して想像し、満月を頭の中でイメージした方もいることでしょう。
脳は、欠けているものを補いたいと考えるので、反射的に、無意識的に、足りない情報を埋めようと思考します。
「主語が無い」 「何を言っているか分からない」 と言われてしまう人は、無意識的に、省略・歪曲・一般化を行っているのです。
情報が欠けているため、相手は残りを脳内で補完します。
ここで、聞き手の価値観によって情報は歪曲するので、事実と異なることが生まれ、伝わります。
違って伝わると、お互いにストレスが生じていきます。
私のセッションでは、欠けているところに問いかけていき、より事実を明確にしていきます。
無意識で欠けさせている言葉を拾いなおしていくと、自分自身をさらに深く知ることができます。
さらに、具体的な例を見てみましょう。
省略
「いい感じがするね」
→ 「この先、素敵な景色が広がっていそうでいい感じがするね」
歪曲
「私は愛されていないんだ」
→「誕生日を誰にも祝ってもらえないなんて、私は愛されていないんだ」
一般化
「いつも残高がゼロになる」
→「月末に通帳を見たときに、いつも残高がゼロになる」
いかがですか?
こうして、事実をぼやかすことは、実は思い込みを作っていることなのです。
自分の脳内で考え事をするときも、
誰かのことを間違っていると指摘するときも、
こうして色々なパターン(癖)を使いながら、ねじれて解釈をしていることが多いのですね。
言葉を分解しながら事実を見つめていくと、 苦労しないと幸せになれないという思いも、無意識に埋め込んだ一つのプログラムです。
もちろん、それは過去世で決めたことかもしれないし、家系の中で受け継がれた観念かもしれません。
どんなに長い歴史の中で培われた思いであったとしても、すべては、今この瞬間に表現されています。
それを見つけて、やめるだけ、です。
セッションで扱うご相談では、「どうしても変われません」 と言われることがあります。
そんな風に強調すると、潜在意識にさらに上書きされていってしまいます。
それより、「もうその思い方をやめます」 と声に出して、自分の耳から脳へ届けていきましょう。
目の前の世界に起きることは、自分の内側にあることそのものです。
好ましくない結果があるのなら、心の内側にあるデータを変えて、改善していくことで、より 「快」 が手に入ります。
改善するには、まず見つけることから。
私はいつも、この改善ポイント探しこそが宝探しだと思うのです。
考え癖は言葉のクセからやってきます。
根っこから変えてみませんか?
掲載元:苦労しないと幸せになれないという思い込みを、やめる
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