真木あかり氏
2024年7月21日、山羊座で満月が起こります。「6月もあったやないか山羊座満月」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、同じ星座で満月が続くのは2〜3年に一度あるんですよね。私は、意味合い的には「その星座のテーマが強調される」と読みます。「原稿の〆切は21日午前中です」と言われたあとにもう1回「21日の午前中!11時59分までですからね!?!?!?23:59じゃありませんよ!?」と念を押される、強調されるような……いや例えが美しくないな。まあここはひとつ、各自「念を押されるシチュエーション」をご想像いただきつつ、山羊座満月の記事はVOGUE様で書かせていただいていますので、よろしければご参考にしてください。
山羊座ということで仕事をはじめとした社会における居場所づくり、目標達成に向けた真摯なコミット、現実や責任と向き合う胆力などがテーマとなります。そこで「物事が一定レベルまで到達し、振り返りと調整を行う」という満月が起こることで、目標に対する現在地を振り返ったり、キャリア形成に思いを馳せたりすることで有意義な時間となるでしょう。今はお仕事から離れている人も、やる気がすり減っている方も、それはそれで「満ちている」状態です。今、「今後どうしていきたい?」と自分に問いかけることで、ここまで歩んできた時間が先を優しく照らしてくれます。
「やれることはやった」と思えている人は、本当によく頑張っていらしたのだと思います。山羊座というのは、頂点を現実的に目指す星座です。生半可な姿勢でやったことを「やれることはやった」などとは思えないはずです。パーフェクトとはいかなかったかもしれない。でも、力を尽くした。それこそが現実であり、人生の骨格を作っていきます。山羊座は、骨を管轄する星座です。
一方「しょうもないことばかりの日々だった」と思えている人もいらっしゃるでしょうか。ただ自分が中年になって思うに、「しょうもないことしかしていなかった」と思っていた時期って本当に「しょうもない」ばかりでもなかったんですよね。もっと生産的に努力すれば、どれほど素晴らしい人生になっていたことかとは思います。でも、さしたる目的もなく見ていたもの、触れたメディア、接した人が織りなすタペストリーが、思わぬ模様を描き出すことがある。エピソードの集積が、思わぬところで伏線回収される。派手でもなんでもない、まろやかな「納得」という経験を、私はいくつかしています。
この山羊座新月は「クレイドル」という角度を取っています。クレイドルとはすなわち、ゆりかごのこと。月と太陽が向き合う満月を、ブレイクスルーの星・天王星とイマジネーションの星・海王星が、柔らかく促しています。
社会のなかで、誰もがその人なりに懸命にもがいている時代です。「時代」とかいきなりデカい表現をしましたが、どの時代でもきっと、誰もが懸命に人生をやっているんですよね。楽なだけの時代なんてきっとなかった。でも、不器用でもしんどくでも、向き合ってやってきたことで、私達は「なんとかやっていく力」を身に着けているのです。
「クレイドル」という角度が示すのは、抜群の調整能力。「こっちの方法でダメならこっちでやろう」と、ゆりかごが揺れて子どもを安心させるように、この満月では「なんとかやってける力」をもたらすでしょう。山羊座は現実の星座です。ふわふわと頼りない”何か”にすがらない確かな骨格を、誰もが誇っていいのだろうと思います。たとえ今はそう思えていなくとも大丈夫。この先、人生のどこかでふと振り返ったとき「あの頃から、しっかりしてきたな」などと思えたり、するのだろうと思います。
どなたにとっても、良い満月となりますように。
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<さしたる教訓もない近況>
四方の壁を本棚に囲まれ、夫に「デスゾーン」と呼ばれている仕事部屋ですが、さすがに床が狭くなって参りまして……「この話、なんか既視感があるな」と思われた方!察しがいい!実は前回どこかでそういうことを書いたあと、さらに狭くなったのです笑(笑っている場合ではない)。で、狭くなってきたので本棚を買いに行きました。本ってどうしてこんなに増えるのでしょうね……私の経験では、1冊買ったら3冊は増えていますよ真面目な話。
さてちょっと大きめの家具イベントに赴いたのですが、本棚がなんと3本しかありませんでした。しかもその棚には有島武郎と芥川龍之介がチョボチョボ申し訳程度に置かれている程度。遠目に見ればお洒落な棚と見分けがつきません。積読愛好家を舐めているのか真面目にやれ。本棚とはな!縦に詰めたら横の隙間にも詰め、さらに手前にも詰め、本棚と本棚の隙間(天井まである突っ張り型の本棚を並べると上段の間にできます)にも詰めるものなのだよ!!!!と興奮していたら夫(冷静)に「落ち着いて」と言われました。ベッドを買って帰りました。なんでや。
掲載元:2024年7月21日、山羊座満月。頑張った自分を誇っていい、今ふたたびの光。
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