真木あかり氏
2024年10月3日、てんびん座で新月を迎えます。この新月は金環日食でもあり、南米や南太平洋で観測できるようですね。
一瞬ちょっと雰囲気がおかしくなりましたが、気を取り直していただき次にまいりましょう。日食の影響がもっとも強く出るのはそれが見える地域です。ただ、見えない地域でもそれなりに日食の影響は及びますので、日本でも「む!」と思うような出来事が起きる人は多そうです。通常の新月はざっくり前後1〜2日が影響範囲と考えられますが、日食の場合は前後1ヵ月程度、影響が及びます。9月に起こったことを振り返りつつ、10月いっぱいくらいのこととして見ておくといいかもしれません。
それで日食とはなんやねんというお話なのですが、星占い的には「特別な新月」ととらえます。新月は「スタート」のタイミング。それがスペシャルになることで、「まっさらのところからの再始動」「リブート(再起動)」といった意味合いが効いてきます。いったんは消えた希望を、ふたたび追い求め始めるような人も少なくなさそうです。
てんびん座での新月(日食)ということで、人間関係やパートナーシップ、契約といったことで印象的な出来事は起きやすいはずです。新月(日食)のすぐそばにはコミュニケーションを司る水星があり、これもコミュニケーションに一役買っていそうですね。決意表明はしっかりしたほうがいいでしょうし、あなたの側から「語り始める」「呼びかけてみる」のもいいでしょう。ただ、「情熱と闘いの星」と呼ばれる火星と葛藤や摩擦を生みやすい角度でもあるので、「やんのかコラ」「坊っちゃんピアノ上手になりはったなあ」といったコミュニケーションは良くありません。まあこのブログをご覧になっている方がそうオラついたり京都風の交流をなさっているとは思いませんが、闘うべきなのは「そうするだけの正当性・必要性があるとき」です。変なところでエネルギーを浪費しているほど、人生は長くないのですよね。中年になると筋肉も衰えるし(以下、しょぼい中年エピソード385行省略)情熱は楽しいこと、美しいもの、大切な人のために使っていけたら素敵です。
この新月(日食)のタイミングで、金星‐火星‐土星と水のエレメントでグランドトライン(すばらしい調和の角度)もできています。恋においてはスピード感があります。「制限と試練の星」と呼ばれる土星は逆行中。普段は自分を抑えがちな人も、「闘ってでも手に入れたい愛」「抗いがたいほどの気持ち」といった豊かな感情が胸にあふれることになるのかもしれません。「恋はするものじゃなく、おちるものだ。」とは江國香織さんの『東京タワー』という小説に出てくる言葉です。嵐のようにもどかしく、雨に濡れるようにせつなく、どこまでも一途でひとさじの退廃が混ざる。そんな小説のような感情の渦のなかにいる人も、いらっしゃるのかもしれません。
どなたにとっても、良い新月(日食)でありますように。
参考:江國香織『東京タワー』新潮社
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<特に教訓のない近況>
今年も狂気のスケジュールで繁忙期が進行しております。5年ぶりにスランプから抜けて迎える繁忙期、いけると思うのですが(根拠などない)力を尽くして書いてまいりたいと思います。
書くことが好きだからとライターになった若い頃。コネなんてひとつもない、目立った特技もない。文章力だって大してないとわかっていました。喉から手が出そうなくらい仕事が欲しかった。空腹を我慢しないで済む生活を送りたかった。いやあ当時は、なんとかして公園のどんぐりを拾って食べられないものかと思っていましたよねwww (アクを抜くのが大変そうだったのでやめた)そんな時期があったので、今とっても幸せです。こうして書くことを続けられているのも、読んでくださっているみなさまのおかげです。本当にありがとうございます。
掲載元:2024年10月3日、天秤座新月(金環日食)。胸を揺さぶるような、ご縁の季節。
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